2011年6月8日水曜日

「知る」と「わかる」

昨日は中3生の社会科の試験範囲の指導ってことで戦後日本史を軽くさらっていったのですが、正直、自分もその辺りの知識は20年ほど前に習ったきりで消滅しておりまして、資料集と参考書を開きながら一緒に勉強しているというような感じでした。
で、流れとしては「日本の敗戦」→「GHQによる民主化政策」→「朝鮮戦争による特需」→「高度経済成長」と続くわけですが、引っかかったのは”特需”という言葉です。
指導している側の大人はある程度は経済の仕組みが分かっていますから、”特需”という言葉から「戦争の物資を生産して米軍に売ることでボロ儲けしたのね」くらいの想像ができるわけですが、その仕組みが読めない生徒にとっては”トクジュ”という言葉は「焼肉屋?」くらいのものでして、「何らかの専門用語」でしかありません。
そうすると戦後の焼け野原からの復興と高度経済成長に繋がる資金の動きが読めず、その関連性が切り離されてしまいます。

生徒は学校からワークシートを貰ってきており、重要な単語とその周辺知識についてはある程度羅列されているので、それを見れば「知る」ことができます。
また大半の生徒は「教科書の太字は覚えた」という言い方をします。
ですが、その関連性や因果関係については単語の羅列からだけでは理解することはできません。
語句の意味を問われるクロスワードパズルやクイズならそれでいいのかもしれませんが、実際に立ち向かおうとしている公立入試だって一問一答形式の用語テストではないわけで。

きちんと流れを「わかる」ためにはその背景を正確に読み解くことが不可欠です。
そのためには教科書や参考書の本文をきちんと読み、地図を見ながら動きを知り、分からないことは調べという作業がどうしても必要になります。
この作業、実は生徒に教えるためにその準備として私自身がここ数日毎晩行っているわけですが、まっさらな状態から行うと、問題集数ページ分のまとめを作るにも軽く2時間くらいはかかります。
ただ、そうして、知ったことが増え、少しわかってくると、次にはわかっていないことが見えてくる、それをまた調べて、、、ということの繰り返しは、少なくとも私にとっては非常に楽しい作業でもあります。
そして、苦労しながらも自力でワークシートにまとめあげられたものについては、ほとんどが頭に入っており、その時点で問題集に載ってる大半の問題はさらっと解けるようになっているんですよね。
解けない問題があったらまたその時点で調べ直して穴を埋めればいいというだけのことで。

塾としては、試験で点数が取れるように話をまとめてあげて「これだけ覚えれば大丈夫」的なことも重要なのでしょう。
ですが、私としては、それ以上にこの作業と発見が勉強することの本質なのだと、どうにかして生徒に伝えたいと思っています。


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