2011年11月26日土曜日

3者面談をしました

先週は金曜・土曜の学習指導をお休みし、生徒さん・親御さんとの3者面談日に充てていました。

中3生にとってはそろそろ志望校の決定の時期なので、現在の学力と学習状況から今後3ヶ月の伸びしろを考えて今後の方針のすり合わせをしました。

面談の際に私が気を払っているのは、思ったことと正確な情報をきちんと伝えるということです。

今回の場合は、11月の初頭に行った『北海道学力コンクール』の成績がたたき台。
結果だけではなく、一人ひとりの答案を再チェックし、どこが出来ていて点数が良くなったのか、どこを取ればされに点数が上げられるのかなどを事前に整理しておきます。
シグマゼミに通い始めたばかりの夏の時点ではぜんぜん出来なかった英語がかなり伸びている子もいれば、土曜講座の成果か理科がちょっと伸びた子も、数学で思いの外伸びて自信になったという子もいます。
もちろんその逆に、人より努力をしていてもなかなか点数に繋がらない子もいるわけで、そんな子にはなおのこと「どの科目のどこで点数を稼げるのか」をきちんと見せてあげる必要があると思っています。



さて、面談のメインは2ヶ月後に迫った入試願書提出に向けての志望校選定ですが、複数の生徒から聞いたのは、「学校の担任の指導がやたらと弱気だ」ということです。
もちろん受験生当人にとっては、高校受験がある意味で人生の大きな岐路になるわけですから、できるだけここで挫折感を味わわせたくはないという点では私も同じ思いです。
しかし、だからといって、まだ受かる可能性のある志望校から、より確実な1ランク下の学校(五分五分からほぼ100%くらいの落差)へ志望を変えればそれでいいかというと、そこについてはどうしても同意できません。
もちろん、受験に100%なんてことはありえないので、失敗のリスクはどうしてもついてまわります。
でも、それでも、冬休みまであと1ヶ月、願書の提出まで50日程度残っている今の時点から「こっちの方が確実だから下げとけ」とは、私の口からは絶対に言いたくないんですよね。

中には「多少低めの学校に、いい成績で入った方がモチベーションが保てる」という人もいます。
ですが、自分が高校の教員をしていたとき、入試上位で入学してきた子が高校1年の終わりにどれだけ成績を維持していたかというと、いとも簡単に追い抜かされていたりするわけです。
人間、目標もない状態で「頑張れ」とだけ言われても、そうそう頑張れるものじゃないですよ。
多少はきつい思いをするかもしれないような高い目標があってこそ、本当に頑張れるし、それだけのことをして初めて、結果に関わらず「自分はやりきった」と思えるんじゃないでしょうか?

妥協は最後のギリギリになってからでも十分間に合う"最後の手段"です。
それまでは、挑戦心の方を大切にしなければ、心の成長はありえないと思うんですよね。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。
「学校の先生や塾の先生にはこう言われたけれど、実際どうなの?」って思っている方、セカンドオピニオンが必要であればシグマゼミへお問い合わせください。
高校で募集・成績処理・進路指導の全てを担当した者の意見をお伝えできるかと思います。。。

2011年11月1日火曜日

教師の仕事は

以前、スティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学のスピーチを紹介しましたが、氏はプレゼンテーションの名手としても知られていました。
アップル社の商品開発は、発表会寸前まで一切の情報が出てこず、極秘にプロジェクトが進むのが通例です。
で、その発表会ではどれだけその商品が魅力的で生活を劇的に楽しく変えるものかということを、氏が実演を交えながらいかにも楽しそうに話すわけです。



当然の話ですが、このプレゼンテーションを行う目的は、いかに自社の開発製品が素晴らしいものかを伝え、購買意欲をわかせることです。
もし、プレゼンが終わった後で観客に「は?なにいってんの?」「よくわかんないんだけど」と言われた場合はソレはプレゼンの失敗。
そこで「それは観客の努力が足りないからだ」と開き直る会社って、ありますかね?

つまり、用意したプレゼンがまともに聞いてもらえない・印象に残らない状況というのは、すべてそれはプレゼンターの情報の提示の仕方、話の仕方、構成などに問題があるわけで、観客の資質ではなくプレゼンターの失敗だったということです。
というのは、会社で営業をする人にとっては当然のことですよね??


さて、
生徒から「うちのセンセー、どんどん先に進んでばっかりで内容わけわかんない」という話をよく聞きます。
また、「こういう課題やらされてるけどなんのためにやってんのかわかんない」とも聞きますし、「授業中、半分くらいの生徒が寝てるー」というのもよく聞く話。
もちろん、生徒の努力が足りていないという場合も往々にしてあります。
ただ、シグマゼミに来てそれを話す生徒は、1つ2つ要点をかいつまんで話せば、十分に理解できる能力があったりするわけです。
土曜講座なんかでは、3時間超の時間を休み時間無しでぶっ通しで講義・演習していたりしますが、それでもちゃんと最後まで集中力を途切れさせずに取り組んでいますしね。
それでも学校の授業に対して上のような不満が出るということは??

で、考えるわけです。
ついていけない生徒に問題があるのか、ついてこれないような授業を展開している方に問題があるのか。
課題の意味を考えられない生徒が多いだけなのか、課題の意味づけをきちんとせずにただやらせているだけなのか。
寝る生徒が悪いのか、寝るような退屈な授業しかできない教師が悪いのか。

学年集会にしてもそうですね。
「横で先生が監視していてうつむいてたら怒られる」と言っていましたが、よそ見をしている生徒・うつむいてる生徒が悪いんでしょうか、それともよそ見をさせ・うとうとさせるような退屈な話を10分以上もダラダラ続けている方が悪いんでしょうか?


<先生と生徒>という立場の違いで見たとき、先生が指導者の側に立つことは違いありません。
ですが、一方で<プレゼンターと顧客>というように見ると、プレゼンターの怠慢を全て顧客の責任にするということは、はっきり言って異常です。

教師と呼ばれていると<先生と生徒>の関係しか見えなくなるものですが、その一方でその人は<授業で生計を立てているプレゼンテーションの専門家>でもあるはずです。
一方的に押し付けるようなプレゼンに顧客がどれだけ困惑し迷惑しているか、もう少し気を払ってもらってもいいと思うのですが。。。


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最後まで読んでいただきありがとうございます。
<言うは易し行うは難し>って感じで、常々より良い授業・より良い運営方法を模索中ですが、まぁなかなか難しいですよね。

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