2013年8月29日木曜日

データから考える、高校受験のその先 3


先日、仕事でお世話になっている方から電話があり「知り合いの高校生が○○高校で何番目くらいの成績なんだけど、国公立大って行けると思う?」と。
で、即座に「無理じゃないですかね」と答え「そうだよねぇ」と同意を得たわけですが、どうもそのお知り合い(高2)は「行ける」と思っているらしい。
なんでそんなに自信満々に「無理でしょ。」と言い切っちゃうか、生徒側は行けると思っているか、という話。
しばらく前に書きかけて止まっていた記事があったので、その続き(?)として整理してみましょう。
データから考える、高校受験のその先 1
データから考える、高校受験のその先 2

そもそも大学受験をする人ってどれくらいいるの?

国公立大学を受験するにあたって避けて通れないのが『大学入試センター試験』ってやつです。
こちらのページを見ますと、昨年で言うと、現役高3生が45万人、過年度生が10万人で合計55万人が受験しています。

統計局のデータ(こちら)によると、高校の卒業生はだいたい105万人。
大学進学者は現役生51万人というデータがありますから、
・「高校生の半数は大学受験をする」
・「大学受験者の大半はセンター試験を受験する」という感じになります。
そんな印象から「センター試験は誰でも受けるもの」というイメージかもしれません。

センター試験は簡単か?

さて、このセンター試験について難易度をものすごーく大雑把に考えてみます。
こちらからセンター試験の平均点を見てみますと、科目によってばらつきはありますが、だいたい60点くらいでしょうかね。
大雑把に平均の得点率は60%としちゃいましょう。
「60%、、、うん、まぁ頑張れば取れそうかな?」という感じでしょうか。

ところが、これに併せて国公立大学の合格ラインを考えると、おそらく印象はガラッと変わります。
こちらは東進予備校が発表している、国公立大学の合格点の判定表
センターの他に2次試験があるわけですが、とりあえずここでは話を簡単にするために「ほぼ大丈夫」っていう"Aライン"の数字を見てみましょう。

医学部で90%、北大で85%、教育大・小樽商大で60%~70%になっていますよね。
Aラインが60%を下回っているところ、何ヶ所ありましたかー?
ほとんどないでしょう?
つまりですね、センターで"平均点程度"しか取れない生徒は、国公立大はほとんど無理ってこと。

おそらく、大半の高校生にとっては、すでにこの時点で思い描いていたイメージとはかなり違うはずです。
どうも「センターは受験生がみんなが受ける試験だからそんなに難しくない、点数も取れる、国公立にだって行ける」と思ってるらしいんですよねぇ。。。
違いますから。
センター受験者の下位半数、つまりは大学進学を志望している高3生の半数は、得点力的に国公立大はほぼ無理なんです。

"進学校"っていうけれど、、、

では、これを高校入試まで引き戻して考えてみましょう。

・「高校生の半数は大学受験をする」
ということでしたから、これをそのまま中3生に当てはめると、「中3生の半数が、将来的に大学受験をするだろう」ってことになりますね。
そうすると、半分ですから、道コンで言ったらSS50以上の生徒が大学受験をするであろう層ってことになるでしょう。
ところが、
・「大学受験者の大半はセンター試験を受験する」
・「センター試験で平均点程度しか取れないのでは、国公立大は無理」
ということでしたから、このSS50以上の中3生のうち、国公立大を受験できそうなのはさらに半数。
つまり上位1/4に入っている生徒くらいしか国公立大受験は期待できないということになります。

そのラインが道コンではどの辺かといいますと、SS58とかその辺り。
道コン事務局が発表している『道コンSSランキング』によると、この付近の公立高校でSS58以上のところを探すと 南・北・西・東・旭ヶ丘・国際情報・開成・手稲 まで!
ランキングではその次辺りに新川(SS56)・北陵(SS55)・石狩南(SS50)と続いてきますが、道新の受験情報誌によれば、道内国公立大の現役合格者数はそれぞれ66人,75人,23人ですからね。
それって学年の20%以内、石狩南では上位8%以内って感じでしょう?
「うちの学校から国公立行けます!」って言える感じじゃないですよね。

ってことは、授業のレベルもセンターのレベルになんて合わせてはくれないってこと。
だって、学年の上位20%しかできない内容に合わせてなんて授業組めないじゃないですか。
つまり、さっき挙げた上位校以外の学校からセンター7割とかを目指すのであれば、おそらく「自分でやる」もしくは「学校外(塾・予備校)でやる」というのが必要になるわけです。

そう。
"進学校"と言っても、"中堅進学校"からは国公立大進学は期待できないんですよ。

中学生も知っておくべきこと

冒頭の質問、実際には「新川高校の100番くらい」という内容だったんですが、私が即座に「無理でしょ」と言った理由、分かっていただけますかね?
でも、おそらく、実際の中高生には、もしかするとその親御さんにも、こういう感覚って、あまりないんだと思うんだよなぁ。。。
だから、自分の成績とすりあわせることもなく、いとも簡単に「北大目指す」とか「教育大に」とか言っちゃう。
そんなに簡単じゃないんですよ。本当に。

というわけで、
将来的に国公立大に行きたいと考えているんであれば、中学生のうちにそれなりに上位の学校を目指しましょう。
ある水準よりも下の高校の場合、大学進学を目指す際に、授業の面で大きな不利益を被ります。
それを跳ね返すことの出来る人は、おそらく高校でトップクラスの成績が取れる子だけでしょう。
そして、もし学校でトップを取れたとしても、それと大学入試のレベルとはまた別物ですから、『学校の勉強+予備校の勉強』となって、手が回らなくなるのがオチです。
なので、たとえ憧れ程度でも「先生になりたい(教育学部)」とか「獣医になりたい(獣医学部)」とか思っているのであれば、中学のうちからしっかり勉強しておくべきです。
「高校に入ってから取り返す」なんてことは大半の人にはできっこないのだと思っておいた方がいいと思います。

前回も書いた『ある程度』・『そこそこ』・『今の学力にあっている』って程度の学校からの進路ってのは、つまりはこういう感じだよっていう話。

数年前に流行った、某TVドラマから出た映画の中のセリフに、格下大学の卒業者を見下す形で「入試で遊ばずに死ぬほど勉強しておいて良かった」っていうイヤミ満点のヒドイ台詞があるんですけど、、、
こういうデータを見ると、ものすごく的確なセリフじゃないかという気すらしますよね。

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