2012年6月22日金曜日

高校での科目選択

当塾のすぐ近隣にある高校では、1年生にもうはや来年度(だけじゃなく、再来年度分もまとめて)の科目選択の用紙が配られているようでして、聞くと「月末までに提出」だそうです。
去年の今頃も全く同じ事を書いている気がするんですが、私から見ると「この学校、進路指導、まともにする気ないだろ」としか映らないんですよね。。。


私が高校に勤めている時、進路指導部に属していまして、学年の進路指導カリキュラムを組み、ガイダンスなどもしていたことも大きいとは思うんですが、高校の科目選択って受験科目にも直接関わる部分が大きく、その先の進路設計とはどうしても切り離せないものだと思っています。
だから、当時自分が所属した学年では、

  1. ホームルームの時間をもらって進路ガイダンスから始め、
  2. 学年通信などで考え方などを何度かに分けて紹介しつつ、
  3. 実際に『職業調べ』や『学問調べ』をさせて、
  4. 実際に大学入試の受験科目の資料を読む練習をさせ、
  5. 受験科目の決定にどんな要素が絡んでくるかを理解させて、
  6. そこまでしてようやく選択科目をどうするかという話に持っていく
という流れを組みました。
自分はクラス担任ではなかったので担任の先生にいろいろ協力していただき、だいたい4ヶ月がかりの指導プランです。

それだけ慎重に指導カリキュラムを組んだのは、2・3年生になってから必ず選択した授業と進路希望とがマッチいない生徒が現れてくるからです。
なので、選択の希望を一旦回収したあとからも、進路希望との照合を行なって、「この希望ならこの授業取らないとまずくない?」なんて話を担任と協力して個別に面談までしたものです。

いや、もちろん、そこまで手をかけなくても自分の手で情報を収集し、自分の目で判断ができ、何を選択したところで自力でなんとでもできるだけの力がある生徒であれば「好きそうな授業取ればいいんじゃない?」で終わることもできるんでしょう。
でも、そんな生徒、どれだけ居るんでしょうね?
少なくとも、進路の考え方や情報の集め方、そして判断材料を提供することまでは『教育』の一環だし、教育機関の果たすべき役割だと思います。


先日、生徒から選択の用紙のコピーを取らせて貰い、進路希望に合わせて私の方で妥当だと思われる選択の設定をしてみましたが、何が困ったかというと「その選択用紙にそれぞれの科目についてのシラバス的な解説が何一つなかったこと」です。
<日本文化>やら<○○研究>やらという科目名は載っていても、その内容が一切見えてこない。
数学や社会科などの一般的な科目選択であればそれで十分なのかもしれませんが、その学校は第2外国語が取れたりするようなユニークな授業構成で売り出している学校。
名前だけで内容を判断できないようなものも多々あるわけです。
まさか選択の材料がこの紙1枚ではないだろうと思い生徒本人に確認しましたが、「わからないものはその都度聞きに来い」という指導だそうです。
それぞれの授業内容がどんなものかもわからないのに、科目の名称だけ並べた選択用紙を配り、「これで来年・再来年度の希望書いてね」ってのは、とてもじゃないけどまともではないですよね。。。
そこの高校では例年こんな感じで希望をとるみたいですが、どうしてこれで親から苦情が入らないのか、不思議でたまりません。


<6/25 追記>
うちの生徒が担任に「この授業はどんな授業ですか?」と聞いたところ「よくわからないから担当者に聞いておく」という返答だったそうで。

提出日は27日らしいですけど、他の生徒さんってどうしてんですかね?

~~~~~~

というわけで、 保育・幼児教育系統へ進学するには何を履修しておけばよいものかと、受験科目等の情報を整理しているところです。
同様に選択科目や進路の設計等でお悩みの方は、どうぞお気軽に792-0490もしくはsigmaseminar@gmail.com までご相談ください。

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