2012年7月12日木曜日

"公式"に振り回されすぎです ~"濃度"のはなし~

毎度毎度の話なんですが、「公式を形どおりに暗記して、でも結局使えていない」ということが数学・理科ともに多すぎます。

今回槍玉に挙げられるのは"濃度"の公式。

食塩水などの濃さを表す指標として"濃度"というものを導入します。
小・中学校で扱う濃度は正確には"重量%濃度"というのですが、「"濃度"とは何か?」 と聞かれた場合、自分は
食塩水全体のうち、食塩がどれだけ含まれているかを割合で表したもの」と答えます。
で、大抵その次の瞬間には「割合って何さ?」 ってことになるので、「割合ってのは"倍"のこと」といって次のような例を挙げます。

「50の3倍は?」→50×3=150   「50の5倍は?」→50×5=250
「50の1/2倍は?」 →50×1/2=25 ですが、この「~の1/2倍」というのを「50の1/2」ともいうわけです。
なので、「60人の生徒のうちの3/4が塾に通っています」といった場合、この「3/4」には「倍」という言葉が本来は付いていて、60人×3/4=45人 というわけです。

で、割合を表す場合、べつに分数で表記してもいいのですが(実際、数学の『確率』の分野では割合を分数で扱いますね)、理科や社会の統計なんかでは小数を使う場合が多く、例えば割合0.12のことを12%なんて書くわけです。
つまり、○%や○割というのは、なんのことはない、ただの小数倍のことです。

なので、
「8%の食塩水が300gあるとき、食塩は何g溶けているか」と聞かれた場合、
 「全体で300gのうちの8%=0.08倍が食塩」ってことなので、
 300g×0.08=24g とまぁこれだけのことです。
教科書の記述に忠実に教えたい方、もしくは公式マニアな方は、この問題に対してわざわざ「x/300 ×100=8」なんて式を立てさせるようですが、そんな必要全くないですよね。。。
必要ないというか、教えている人間が割合の意味をわかっていないとしか思えません。


同じように、
「170gの水に30gの砂糖を溶かしたときの濃度は?」なんて聞かれた場合も、
 「全体で200gになった」のがわかれば「30gは全体200gのうちのどれだけか?」が計算できれば話は済みます。

割合の式として 200g×[割合]=30g という式が立てれれば、
 [割合]=30/200=0.15=15%くらいはほとんどの生徒が逆算できます。

なんでこれを「濃度=(溶質の質量)/(溶質の質量+溶媒の質量) ×100=30/(170+30) ×100」なんて式で書かせて、「100を書き忘れるな!」とかいう指導をするんでしょうね。

どれだけ割合が苦手だっていう生徒も、さすがに小数を%表記に直すくらいならすぐできますって。


親切心なのか手抜きなのかわかりませんが、どうもこうやって何でもかんでも教科書にあるものをそのまんまの形でしか教えない人が多い気がします。
いつも思うんですけど、そのまんまの形で教えるだけなら私らみたいな仕事は存在しなくていい。教科書見りゃァ間に合いますって。
そして、そうやって教わった生徒は「とにかく覚えればいい」と思い込んでアレモコレモ暗記しようとして失敗するというのが常です。

「覚えればいい」ではなく、その式にどんな意味があるのかをちょっと考える習慣を付ければ、覚えるべきものはもっともっと減らせると思うんですけどね。

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