2012年1月18日水曜日

入試の面接について

冬休みを挟んで長いこと放置して居ました。
この間、中3や高校生を対象に冬休み中の集中講義を持っていたのですが、中3の講座準備に追われて、とてもモノを書く気力もなかったというのが実際のところです。
出来合いのテキストを使って答え合わせ的な授業をしていれば、まぁ準備の手間も少ないんですが、5科目全てをなんだかんだで編集やら作問やらしていると、どれだけ時間があっても足りません。

営業的には情報は発信し続けないといけないんでしょうけども、、、まぁ、中3生は講習後の学力コンクールでそこそこの成果を出したようだったので、良かったことにしましょう。


さて。
いつの間にやら公立高校入試まで残すところ50日を切り、私立の単願/専願/推薦試験については今週・来週が試験です。
そこで、今回は入試の面接についてちょっと書いてみようかと。

 まぁ、教員をしていた時に某高校で2年ほど面接官を経験しましたが、時間はかかるわ、かといって合否判定にはあまり関わらないわで、あまりいい印象がないわけですが。。。

まず、高校入試における面接試験の目的ですが、「最低限のきちんとした受け答えが出来る生徒かどうかの確認」という部分が大きいです。

主だった質問項目を列挙してみると、
(全員に対して)
・なぜ本校を受験しようと思いましたか?
・本校のどこに魅力を感じましたか?
・中学校で努力したことは何ですか?
・高校で頑張りたいことは何ですか? 
・得意な科目・苦手な科目はなんですか?
・学校が終わったあと、家ではどんなことをしていますか?
(部活をしていた生徒に対して)
・続ける上で大変だったことは何ですか?
・続けたことで得たものは何ですか?
・今後はどんな活動をしたいですか?

これらから幾つかを聞いて、将来の夢や、調査書の中での受賞歴など、気になったことをちょっと加えて3分くらいになるでしょうか。
まぁ、面接であって尋問ではないので、最低限の心得をして望み、まっとうな受け答えができていれば、回答の内容は特に問題はないかと思います。

厳しい質問が加わるとしたら、調査書から成績不振や長期欠席が見られるときや、試験会場での服装や態度があからさまに悪い場合でしょうか。

(成績不振の目立つ生徒に対して)
・成績の悪かった理由は何ですか? ・・・自己分析や反省ができてるかを見ます
・高校では成績が進級条件になりますが頑張れますか? ・・・質問の形を取った意思確認ですね
(欠席日数の目立つ生徒に対して)
・日数の多い理由は何ですか?
・高校では出席日数が進級条件になりますが頑張れそうですか?
(髪染・ピアスの痕跡などが見られる生徒に対して)
・校則は厳しいですが守れますか?


それは調査書だけではわからない、「本当に入学の意思はあるのか」「入学したあと3年間きちんと続けられそうか」を確認するためで、意思確認に近い感じですね。
(基本的に中学校から送られる調査書は生徒に都合の悪いことは書かれませんので。いろいろと複雑な事情を抱えた生徒とであっても、入学するまで高校側ではわからないということは往々にしてあります。)

実際のところ、面接官の印象ひとつで結果が大きく左右されたら受験者にとっては大事ですから、面接を厳密に点数化したり合否判定に大幅に加味することはどこの学校でもしていないと思います。
ただ、その生徒を受け入れる側としては「この生徒はちゃんとうちの学校についてわかった上でこの場にいるのか」「3年間通い続けられるだろうか」ということは最低限確認しておきたいわけです。
なので、その最低限のところであまりに受け答えに不安がある場合は「この生徒はどういう生徒なんですか?受け入れて大丈夫ですか?」と高校から中学校に照会がかかる場合もあったりします。

というわけで、面接練習は中学校でもするとは思いますが、最低限、上の項目くらいはきちんと返答を返せるようにしたほうがいいでしょう。


逆に、中学校の先生もこの程度の指導~つまり
「願書を出す学校についてはパンフ読んできちんと調べとけ」
「どこに惹かれて出願したのか理由くらいはちゃんと持て」
「自分がどういう人間でこの先どうしたいのかくらいは考えておけ」などなど
コレくらいはきちんと指導した上で送り出してほしいなと。

面接での「なぜうちの学校を受験しましたか?」に対して非常に多くの生徒が答えたのが「自分の学力に合っていたから」というものでした。
この返答をしたのは1人や2人じゃないです。それこそ50人のうち10~15人くらい。
それだけの人数が同じ返答をしたってことは<中学校や塾でそう答えるように指導をされたから>に違いありません。
受験生当人に悪意はないんでしょうけどね。
でも、この返答からは滑り止めとしての消極的な選択としか受け止められませんし、「この成績でうちに合っていた?そんなに低く見られてるの?」的な印象はどうやっても拭えません。
それをわざわざ学校で指導されてくるって、どうなんでしょうね?


毎度の話ですが、生徒の様子を見ていると、その背後には「どういう指導をされてきているのか」が透けて見えます。
下手な指導・不十分な指導で恥をかくのは実は生徒本人ではなく、常に指導した学校や塾や家庭、つまり教師だったり親だったりします。
 
~~~~~~


さて、いよいよ入試本番を迎えます。
あとは残された時間を志望校合格に向けて全力で打ち込むだけですが、
もしまだ迷いや不安があるようでしたら792-0490もしくは sigmaseminar@gmail.com までご相談を。

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